|
|
26日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油市場は、米国産WTI原油の先物価格が時間外取引で続騰し、一時、1バレル=60.47ドルをつけた。これは83年の取引開始以来の最高値である。先週記録した最高値60ドルを更新し、過去最高値となった。
ところが週明け27日、原油相場は需給ひっ迫懸念の高まりから急騰し、米国産WTI原油8月渡しが一時、1バレル=60.95ドルをつけ、最高値を再更新した。
アメリカや中国などで原油需要が拡大する一方、石油輸出国機構(OPEC)が増産の協議を開始したが、増産余力が乏しく、ガソリンなどの精製に手間のかかる重質油が多いため、需給ひっ迫懸念を強め、価格を押し下げる効果が疑問視されている。さらに、イラン大統領選での保守強硬派のアハマディネジャド・テヘラン市長の勝利も供給不安に拍車を掛けている。
|
|
|
*アハマディネジャド・テヘラン市長
対米強硬で知られるイスラム原理主義組織の出身。24日、イランで行われた大統領選挙の決選投票で勝利。「平和的な核開発を追求する」として、今後も核開発を進める考えを言明した。イギリス、フランス、ドイツとの交渉では、「EUが約束を守る限り交渉は続ける」と核協議を継続する姿勢をみせた。 |
(2005.6.28) |
|